私は、これまで二十数年間で数百社の中小企業に携わってきました。多くの経営者の方々は、経営は難しいとおっしゃいます。私も会社を経営していて、そう思います。しかしある頃から、これまで携わらせていただいた成功している経営者に共通点があることに気がつきました。それは、会社にも経営者個人にも『未来のビジョン』があるということです。
本来経営とは、会社をマネージすることです。「マネージする」とは「何かを引き起こし、成し遂げ、義務や責任を引き受け、実行すること」です。しかしながら、中小企業が事業を拡大し成長していくタイミングでは、会社を「マネージする」だけではなく「リードする」ことが必要です。「リードする」とは「人を感化し、方向や進路、行動、意見などを導くこと」であり「マネージする」とは、大きく異なるものです。
現在のような環境が瞬く間に移り変わる激変の時代においては、中小企業には人々をリードし、鼓舞し、目指すべき目的地を示す「リーダー」が求められています。リーダーになくてはならないものは、『未来のビジョン(目的地)』です。「今年や来年がどうなるかもわからないのに、ビジョンなんてまだ早い。」「その時々に合わせて最善の策をとるのが精一杯だ。」そう考える経営者・経営幹部もみえるかもしれません。
しかし、それでは人はついてこない。このようなリーダーでは、部下はともに苦しいことにも耐え、難しい課題をクリアしようとは思わないでしょう。未来が見えない時代だからこそ、目指すビジョンを描き、それを実現する意義を示し、未来を「見える化」しなければならないと思います。ひとつの方向へみんなを導いていく、その時にこそリーダーが必要になるのであり、ビジョンを示すことで、社員一人ひとりが自ら判断し、自律的に動けるようになるのです。
とは言っても、人も組織も、無意識のうちに過去の慣習を維持しようという傾向があります。何かこれまでとは異なることに取り組もうとすると、どうしても現状のままでいい理由を探してしまうようです。宇宙に打ち上げられたロケットは、離陸後の最初の数分間に、その後数日間に50万マイル飛行するよりも多くのエネルギーを消費します。重カと同じく、習慣には大きな引力があります。悪しき習慣を捨て、効果性の習慣を身につける際に最も困難な段階は最初の努カです。これを一人で成し遂げるのは、難しいかもしれない。だから仲間で結束して行う必要があります。
そこで我々は『成功への羅針盤』を創り上げました。このコンサルティングスキームをお客様と仲間として、お客様の成長と飛躍に貢献できれば、私どものこの上ない幸せです。